<部屋探しの前に、各エリアの治安等をしっかりチェック>
私たちは転勤でアメリカへ渡ったわけではなかったので、家も自分で見つけなければなりませんでした。
部屋探しに一番よく使ったのはクレイグズリストと呼ばれるサイトです。このサイトは、物件探しだけでなく、仕事を探したり個人売買をしたりと色んな場面で使えてとても便利です。私はサンフランシスコを引き上げるときに、ここで買っていた魚の里親さんを見つけました。
「びびなび」というサイトを使っている人も多いようです。
さて、サンフランシスコでは地区によってかなりはっきりとした住み分けがあります。例えば、ある地区に住むのはほとんどが中国人、ある地区はヒスパニック系の人たち、という風に。また、一本道を挟んだだけで治安の良し悪しもガラリと変わります。
私たちは家探しをするためにレンタカーを借りていたので、市内の様々な地区の雰囲気を知ろうと、適当に車を走らせたことがあります。途中で、街並みがひどく殺風景な地区に迷い込んでしまいました。周りの人たちがこちらをじろじろ見ているのが分かりました。地図を確かめるために路肩に車をとめると、すぐ近くの家の住人がわざわざカーテンの陰から顔を出してこちらを覗いているのが見えました。その異様な雰囲気になんだか背筋がぞっとするように感じて、逃げるようにその地区から外へ出ました。
サンフランシスコは小さい町なので、夫の勤め先からの通勤時間だけを条件にして家探しをしてしまうと、どこからでも通えることになってしまいます。でも、通勤時間云々より、まずは地区の雰囲気や治安を第一に考えて住む場所を決めなければならないと、このとき肝に銘じました。
<サンセット地区>
結局、夫の勤務先にも近く治安も良いサンセット地区で家を探すことにしました。この地区では、まるでお菓子でできたような色とりどりの家々が区画整理された道沿いに整然と並んでいます。私は部屋にピアノを置きたかったので、近所迷惑にならなそうな場所という観点での家探しは難航しました。でも、ついにある中国人の大家さんがピアノを弾くことを承諾した上で私たちを気に入ってくれ、大家さん一家が住む家の一階のフラット部分を借りることができました。
(住んでいるうちにだんだん分かってきたのですが、アメリカの人たちは楽器の音に対して日本人より寛容だと思います。また、「楽器を演奏する人」に対する見方も違います。常識的な時間にピアノを弾くのであれば、日本で探すよりもアメリカでのほうがずっと家は見つかりやすいように感じます。)
最初家を見せてもらいに行ったときは大家さんはすごく無愛想で、「きっとダメだったね」なんて話をしていたので、改めて電話をもらったときは意外でした。彼は入居した後もすごく親切で、生活の立ち上げに必要なものを買いにコスコ(Costco)まで車で連れて行ってくれたりもしました。いい大家さんに巡り合えて本当に良かったです。
オープンハウスを見に行って連絡先を残すもそれきり連絡がなかったのが一件、大家さんは気に行ってくれたけれど条件に合わずに断ったのが1件。そしてようやく親切な大家さん(奥さんはちょっとだけ怖かった💦)に出会うことができ、家探しを始めて1か月、ちょうど日本から送った船便が到着する頃、サンフランシスコ・サンセット地区での新しい生活が始まりました。
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