不眠症・・? ストレス抱えて当たり前~ぼちぼちいこう

渡米してしばらくしてから、私はだんだん寝つきが悪くなりました。もともと枕が変わると眠れないタイプだったので、そのうち環境に慣れればまた眠れるようになるのかな、くらいに軽く考えていました。

それでも眠れないのはつらいものですよね。一旦はベッドに入るのですが、1時間も2時間も一睡もできず、結局そーっと起きだして眠くなるまでパソコンでネットサーフィンしたり映画を見たりしていました。眠れないときにパソコンの画面なんて見てたらさらに眠れなくなってしまうのですが、その時はそんなことは考えもせず・・・。

そういえば、ネットでチャットルームに入って知らない人とチャットしたこともありました。その時は3人で話したんですが、二人ともすごく親切ですごく慰められました。あの時のお二人に、私がどれだけ救われたかを伝える手段があればいいのに。

眠れない毎日が続いて、ついには昼と夜が逆転するほどになりました。あれを「不眠症」というのだと思います。でも当時の私は、昼間に体を動かしてないからだ、自分がだらだらとした生活を送っているからだ、と自分を責めました。

また、簡単であるはずのことがちっとも上手くできないことにも苛立ちと失望を感じていました。まるで自分が5歳児にでもなったような気分で、本当に自分のやることなすこと全てに失望しました。

日本ではちゃんと仕事してたのに。ここでは仕事もできないし、帰国してから仕事に復帰できるかすら分からない。

考え出すと不安ばかり。

そのうち、眠れないだけでなく、それまで何の苦もなくやってきたことが億劫になってきました。日課にしていた床の拭き掃除も3日に一度になり、食事の内容もどんどん簡素になっていきました。

そんなことは誰にも知られたくなかったので、私はただ黙って自分を責め続けました。そんなある日、ある友人が、私と同じように昼夜が逆転して、朝食の準備ができずにいることを話してくれました。

その時、何かかパチンとはじけたように感じました。私の気持ちを理解してくれる人もいるかもしれない、と救われるような思いでした。あの時正直に話してくれた友人には感謝しています。

環境が変わったとき、それにすぐに適応できる人はもちろんいると思います。でも、適応するのに多少時間がかかったっていいじゃないですか。人によって置かれた状況は違うし、ストレスの受け方も強さもそれぞれなんですから。

それにね、ストレスを感じて生活するのはつらいことですが、そういう時だからこそ分かることもあるんですよ。

私は、人の優しさや温かさに救われました。当時は余裕がなくて気づかなかったんですが、時間とともにじわじわと分かってきました。あの時支えてくれた皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

アメリカに行って初めてトライしてみたこともあります。まずパン作り。日本にいた頃の私だったらあり得ない事。生まれて初めてケーキも焼きました。ピザも餃子も生地から手でこねて作りました。水泳教室にも通いました。ヨガもやってみました。歯科矯正もしました。ほらね? 毎日何をしていいか分からないくらいに時間がたっぷりあるからこそできたことです。

大丈夫。人生いろいろ。ぼちぼち、いきましょう。

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