take a lot out of (someone) ~を疲労困憊させる

映画/ドラマのひとこと

take a lot out of (someone) / take it out of (someone) 「~を疲労困憊させる」

take a lot out of me、直訳すると「私から多くを奪う」で、「私をひどく疲れさせる」という意味です。take it out of me も同じ意味です。

Listening to customer’s complaints all day really takes out of me. 「一日中客の苦情を聞いているとくたくたに疲れ果てるよ」

Cleaning the house after such a big party has taken it out of me. 「あのパーティの後の掃除でほんとに疲れちゃったよ(あの大規模なパーティの後の家の掃除は私を疲労困憊させた)」

アメリカのTVドラマ「スーパーナチュラル」シーズン12エピソード7でもこのイディオムが使われています。ロック歌手ヴィンス・ヴィンセントにのりうつって好き放題に暴れまわる堕天使ルシファーに、ディーンとサム、そしてカスティエル、クラウリーまでが一緒に立ち向かいます。ドンチャンやりあった後、ヴィンスは自分の苦しい胸中を語ります。でも、クラウリーの母親の魔女ロウェナに呪いをかけられたヴィンスの体は、皆の見ている前でみるみるうちに朽ちていくのです。

Vince: You know what my plan is? I don’t have one. I’m must gonna keep on smashing Daddy’s already broken toys and make you watch.  (俺がどんなことを計画してると思う? 計画なんてないんだよ。俺はただ「パパ」が作ったガラクタ(壊れたおもちゃ)を叩き潰して、それをお前らに見せつけているだけだ。)

Sam: Yeah? ‘Cause it kinda looks like you’re falling apart(そうか? お前の体はもうボロボロになってきているようだが。)

Dean: Yeah, you got a little something, uh, right there. I mean, face it, rock is dead. (自分の顔の一部を指差しながら)ここらへん、なんかおかしくなってるぜ。「ロックは死んだ」んだよ、認めろよ。)

Vince: What can I say?  Kicking your ass took a lot out of me. But don’t worry. Onward and upward. (そうだな。お前らをぶちのめすのにちょっと疲れたんだよ。でも心配するな、パワーアップして戻ってきてやる。)

fall apart: 崩壊する・ばらばらに壊れる

rock is dead: これ、マリリン・マンソン (Marilyn Manson) の歌のタイトルなんですよね。きっと何か深い意味が隠されているんでしょうけれど、私には分かりません。

What can I say? : 「まあ何ていうか・・」と相手に返答するときにうまく言葉が見つからないといなどに使うフレーズです。

kick one’s ass: assとは「お尻」のこと。お尻を蹴っ飛ばす→「相手を打ち負かす、やっつける」という意味です。かなり粗野な感じがするので私は使ったことがありませんし、友達が口にするのも聞いた記憶がありませんが、映画などではよく耳にしますね。

onward and upward: 「とんとん拍子で」「右肩上がり」onwardは前方へ、upwardは上方へ。文字通り「この会社はとんとん拍子で成長している」というようなときにも使いますし、何か失敗してしまったときなどに「前を向いて頑張ろう」という気持ちを込めて使うこともあります。

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