ボストンのネズミ

アメリカ暮らし
<ボストンにはとにかくネズミが多い>

私がアパートメントを借りていたのはボストンのBack Bay(バックベイ)と呼ばれる地区。レンガ造りの古い街並みの続く素敵な場所でした。ボストン交響楽団とボストン・ポップ・オーケストラが本拠地とするボストンシンフォニーまで歩いて5分、大型ショッピングモールのプルーデンシャルセンターやコプリースクエアまでは歩いて10~15分程度。さらには、ボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイパークまでも徒歩圏という最高の立地でした。私が借りていたレンガ造りのアパートの一室は、それはそれは狭い空間ではありましたが、当時学生だった私は毎日息をつく暇もないほど忙しかったので、家はただ寝るだけの場所であり、部屋の狭さにはすぐに慣れっこになり気になりませんでした。

ただひとつ、私が気に病んだのは、ネズミ。ボストンでは本当によくネズミを見かけました。道路でも電車の線路沿いでも、そして自分のアパートメントでも。

<友人のアパートメントの地下室で初めてネズミを目撃>

ボストンへ引っ越してすぐ、日本人の友人の家に遊びに行きました。友人の住むアパートメントの地下のゴミ置き場に彼女と一緒にゴミを捨てに行ったときのこと。地下室へ続くドアを開け電気のスイッチを押し、暗い地下室に光が灯ったその瞬間、ゴミの置いてある方向からバラバラバラッと何やら聞きなれない音が・・・!! そちらに目を向けた私は、びっくり仰天しました。ゴミの上を10個ほどの黒く小さい物体がピョンピョン跳ねて逃げていくではありませんか。何、あれ? 目を丸くしている私を傍目に友人は落ち着いたもので、「ああ、ネズミよ。ここ、たくさんいるのよね~」と涼しい顔でした。サンフランシスコ時代に一度だけネズミを目にしたことがありましたが、こんなに沢山のネズミを一度に目撃するとは。自分の頭のなかで「ボストン」と「ネズミ」がリンクされた瞬間でした。

<ゴミ袋を直接床に置かない/食べ物を長時間放置しない>

ボストンにネズミが出没することを知った私は、間違っても自分の部屋にネズミが侵入してこないよう、食べ物は決して部屋の中に放置しないようにし、ゴミやゴミ袋も直接床に置くことは避け、蓋つきのゴミ箱に入れていつもきっちり蓋をしていました。これが功を奏したのか、自分の部屋でネズミを目にしたことはありませんでした。(←ふと油断したある昼下がりまでは)

<ネズミ捕りを使う人も>

お隣さんにはどうやらネズミが度々出没しており、ネズミ捕りを仕掛けて退治していた様子です。というのも、お隣さんの玄関のドアの外に、度々ネズミのかかったネズミ捕りが置きっぱなしになっていたからです。ネズミが罠に触れたときにパチンとバネがはじけてネズミを捕えるあのタイプです。

お隣さんのドアの前に罠にかかったネズミが放置されるのを、私は何度も目撃しました。(見ていてネズミがあまりに気の毒だし、放置すること自体すごく不衛生なので、正直やめて欲しかったです)つまり、ネズミ捕りも家の中のネズミを捕えるのにある程度は有用だったということですね。

ただ、家の中に棲みついたネズミを退治するのにある程度有用だったとしても、星の数ほどいるであろうボストン在住のネズミを数匹退治したからといって根本的には何も変わらず、また新たなネズミが侵入してくるだけではないかという気がしたので、私はネズミ捕りを使ったことはありません。ネズミを自らの手で殺してしまう勇気も私にはありませんでしたしね。

<ついに私の部屋にも現る >

しばらくボストンに住むうちに、ネズミを見かけることにもすっかり慣れていきました。それでも、自分の部屋でネズミを目にしたことはなかったので、「やっぱり気をつけていれば大丈夫なのね~」と高を括っていたのですが、ちょっと気が緩んだその時に、ついに私の部屋にもカレは現れることとなりました。

ある昼下がり。ぽかぽか陽気でちょっとベッドの上に横になった私はそのまま少しの間うとうとしてしまいました。ぼんやりした意識のなかで、私はビニール袋のカサカサいう音を聞きました。あれ~、何だろう。目を開けましたが、コンタクトレンズを装着していない私の視界はぼやけていました。でも、今やビニール袋のカサカサいう音が現実にすぐそばで鳴っていることは明らか。そちらに目を向けると、ぼんやりとそこに見えたものは、後で捨てに行こうと口を結んで玄関口に置いたビニールのゴミ袋と、その横でうごめく黒く小さな影でした。「あっ、ネズミだ」と慌てて顔を上げると、その黒い影はあっという間に音もなくキッチンのほうへ消えていきました。

<私が思う最良な方法:玄関ドアの下の隙間を埋める>

ネズミを見てしまった以上、何か対策を講じないと衛生的に良くないと思い、いったいどこからネズミが入ってきたのかを調べたところ、玄関のドアと床との間に1~2センチほどの隙間があることに気づきました。大雑把なつくりだこと。この隙間からネズミが侵入できるんだろうかと思いつつ、とにかく両面テープつきのスポンジ(隙間を埋めるためのもの)を買ってきてドアの下に貼りました。

この作戦は大成功。自分の部屋でネズミを目にしたのはこれが最初で最後でした。どうやらネズミはこんな狭い隙間からでも侵入できるようですね。ネズミ対策は、彼らが入ってこれそうな経路を塞ぐ、これに尽きます。

<ときには嬉しいお客さんも>

ネズミもやって来ましたが、当時私が住んでいた部屋には時々可愛らしいお客さんも来訪してくれました。リスです。窓の外に、壁から外に突き出て棚のようになった部分があったのですが、天気のいい日にはリスが数匹並んでそこで日向ぼっこをしていることがありました。ある時は、私がふと顔をあげると一匹のリスが窓から部屋の中を覗き込んでおり、お互いにしばらくじーっと顔を見合わせていたこともあります。

動物が大好きな私にとって、リスの来訪は心躍るものでした。ネズミも、もし彼らに衛生上の問題がなければ、時々部屋に遊びに来てくれても構わなかったんですけれどね。

<L.A.Burdick — ネズミのチョコレートを売っているお店>

最近知ったのですが、ボストンにL.A.Burdick(エル・エー・バーディック)というチョコレート屋さんがあるんだそうです。ここで可愛らしいネズミの形のチョコが買えるようです。ネズミに限らず、他にも飾っておきたくなるような可愛らしいチョコレートがたくさんあります。お店の外観も素敵で、またいつかボストンへ行くことがあれば立ち寄ってみたいなと思います。

↓↓お店のURLを貼っておきますので、ご興味のある方はのぞいてみてくださいね。↓↓

L.A. Burdick Chocolates | 37 Years of Craftsmanship and Creativity
European-inspired, artisanal chocolates and confections from L.A. Burdick are perfect for luxury gift giving, memorable event favors, and everyday delights.
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