2017年6月11日(日)
女子二人、編笠山と権現岳に行ってきました。
編笠山(あみがさやま/2524m)は八ヶ岳連峰最南端に位置する山です。編笠をかぶせたように見えることからこの名前がついたそうです。優美な山容ですが、実際に登ってみると中腹から頂上にかけてはなかなかの急登続きです。でも危険個所はありません。観音平から編笠山を経て青年小屋へ下り、そこから押手川方面へ直接くだって観音平へ戻るルートのコースタイムは約6時間です。
今回は青年小屋から権現岳まで足を延ばしてピストンしました。途中岩場をトラバースする箇所があります。鎖がありますし、万が一足を滑らせて落ちてしまっても数メートルで止まるくらいの斜度で、高度感はありませんが、足場が濡れているときなどは怖いだろうと思います。この日は天気が良く岩場は乾いていましたが、それでも私たちは緊張しながら慎重に進みました。緊張していて、写真を撮るのをすっかり忘れてしまったほどです。
観音平~雲海~押手川~編笠山~青年小屋~ノロシバ~権現岳~青年小屋~押手川~観音平(コースタイム8時間40分)
出発は観音平駐車場(マップコード218 296 433*88)。50台ほどとめられます。ハルゼミの声が聞こえていました。
さて、いざ出発。樹林帯を1時間ほど歩くと「雲海」に着きます。ここにはベンチがあって、木々の間から眺望もあるので、良い休憩スポットです。
雲海からさらに50分ほど登っていくと、押手川です。ここで、編笠山の頂上へ向かう道と、頂上を巻いて青年小屋に直接向かう道に分かれます。
川といっても水はほとんど流れていません。 樹林帯の中で少し暗いですし眺望もありませんが、腰かける場所があって休憩できます。
押手川からは編笠山頂上方面へ向かいます。ここから岩のゴロゴロした急な道を登ります。途中一ヵ所梯子が出てきますが、その先はさらに傾斜を増します。這松の道になったらあとひと息です。
押手川から編笠山頂上までは1時間20分ほどです。岩がごつごつした広い頂上からは、360度の展望です。
頂上で眺望を堪能してから、青年小屋へ30分ほど下ります。大きな岩の上をぴょんぴょんと渡るようにして下っていきます。私はここからの伸びやか~な風景が好きです。
「遠い飲み屋」青年小屋。面白いネーミングですよね。ベンチがあって休憩できます。バイオトイレも設置してあります。
小屋の裏にはテント場があります。星の綺麗な夜なんて最高でしょうね。
次は権現岳を目指します。樹林帯を抜けて展望が開けたところが「のろし場」です。正面に見えるのが権現岳?!と期待が高まりますが、まだまだ。これは西ギボシです。
西ギボシをこえ、東ギボシの斜面をトラバースします。一番緊張したのはここです。このトラバースを過ぎると、あとはそれほど大変な箇所はありません。
権現岳の頂上の手前に権現小屋があります。小屋から少し登ると頂上です。青年小屋からここまで約1時間40分の道のりです。
青年小屋に戻ってきました。権現岳から青年小屋まで1時間強です。ここまで来てほっとしました。ついここでゆっくりしてしまいましたが、まだまだこれから下りがあるんでした。
青年小屋から直接押手川へ向かいます。苔むした樹林帯が「もののけ姫」を彷彿させます。傾斜はずっとなだらかです。もし青年小屋までテントを担ぎ上げる場合などには、押手川からこちらの道を通るとだいぶ楽だと思います。青年小屋から押手川まで1時間弱。押手川から観音平まで約1時間半です。
観音平に戻ってくると、地面にエゾハルゼミがとまっていました。もう弱っているようでした。長い道のりでしたが、編笠山からの景色が最高でした。権現岳に向かう途中はちょっと足もと注意ですが、編笠山までは危険がなく、急坂を登り終えた達成感とともに味わえるあの絶景。良い山でした。
最初、「ハルゼミ」だと思っていたのですが、ツイッターで「エゾハルゼミ」だと教えていただきました。ありがとうございました。