厳冬期の木曽駒ケ岳へ

山へ行こう

2019年2月17日(日)

山の先輩方にご同行いただいて、ついに夢の木曽駒ケ岳に行ってきました。

木曽駒ケ岳は中央アルプスの最高峰で、標高は2956メートルですが、駒ケ岳ロープウェイを使うと標高2612メートル地点まで行けてしまうので、とてもアクセスの良い山です。とはいえ、冬山に慣れていない私にとってはやはり「大変な山」でした。

菅の台バスセンターから先はマイカー規制のため立ち入れないので、バスセンターの駐車場に車をとめて、そこからバスで駒ケ岳ロープウェイの駅「しらび平」へ向かいます。

駐車料金は1回600円。一日ではなく1回600円というのが良心的。350台収容の大きな駐車場です。(2019年2月時点)【残念ながら駐車料金は1日800円に値上げされていました(2019年7月時点)】

バスは菅の台バスセンター駐車場から往復1640円、ロープウェイは往復2490円です。(2019年2月時点) 冬季期間はmontbellや好日山荘等のカード提示でロープウェイが割引になったりするので、ホームページを確認してみてください。

冬季は菅の台バスセンターからのバスの始発は8:15、ロープウェイは9:00です。夏季に比べるとちょっと遅めです。

さて、お天気が良くてもやっぱり寒い。にもかかわらず、始発のバスが出る30分も前からチケット売り場の前には長蛇の列。でも、待っている人が多ければバスもロープウェイも臨時便を出してくれます。私たちは3台目のバスに乗ることができました。ロープウェイは待ち時間なしでした。

ロープウェイを降りるとそこは千畳敷カール。身支度をして、いざ出発。

宝剣岳方面には雪崩の跡がたくさんありました。冬は、雪崩を避けるために一度カールの底へ下ってそこから登るルートをとります。最初は平らだし風も強くなかったので順調。今回のルート(千畳敷駅から木曽駒ケ岳ピストン)の核心部は、やはり千畳敷カールから乗越浄土への最後の登りでしょうか。(いえ、実際は「下り」でした)

「ここが核心だ~!」とドキドキしながら登りましたが、雪がふかふかしていてあまり滑らなかったので、「なーんだ、私でも何とかなりそう」とほっとした矢先に、数メートルだけなぜかすごく滑りやすい箇所があり、少々難航しました。私の前を行く人のなかには完全に四つん這いになって進んでいる人もいました。

ほんの数メートルなのに、滑るのが怖くてグズグズしている私に、先輩方は「ゆっくりでいいですよ」「もう少しですよ」と励ましてくれます。

何とか登り切って乗越浄土へ出ると、そこには素晴らしい景色が広がっていました。と同時に、ものすごい風が吹きつけてきて、もう寒いのなんの。

そこいら中にエビの尻尾があり、雪の表面は凍ってキラキラ光っていました。

雪面に不思議な模様ができていました

乗越浄土へ登ってしまえば、あとはそれほどの急登はないのですが、アイゼン歩行に不慣れな私は中岳への登りでも木曽駒ケ岳への登りでも手こずりました。

何ともぎこちなく歩く私に、先輩方は「もう少しですよ」「自分のペースでゆっくり来てくださいね」と何気なく様子を伺い、見守ってくださいます。ほんとに有難い。

で、「これを登れば中岳頂上だ」と思って登り切ったら、そこは木曽駒ケ岳の頂上でした。どうやら歩くことで精一杯で、途中通過した中岳山頂には気づかなかったようです。

木曽駒ケ岳頂上の神社

エビの尻尾だらけ

頂上付近は風があまりに強かったので、少し下ったところにある大きな岩の陰で風をしのぎながらランチにしました。それでも岩影でランチできたくらいですから、やはり天候には恵まれていたんでしょうね。

ゆっくりランチして写真を撮って、ぼちぼち下り始めました。

そう、今回のルートの一番の核心は乗越浄土から千畳敷カールへの下りでした。

皆さんに歩き方を教わりつつ、一歩一歩。後ろの方、お待たせしてしまってごめんなさい。随分遅かったと思います。

傾斜が緩くなってからは、お尻で滑ってみました。ただ、傾斜が本当に緩くなってから試したので、ほとんど滑らず、ピッケルをボートの櫂のように使って漕いで進みました。全然「尻セード」になってない・・・。

帰りもロープウェイの臨時便が出たのでそれほど待つこともなく下山しました。

下山後は温泉と、もちろんソースカツ丼。カツが多すぎて、いくら食べてもご飯にたどり着かないくらいでした。食べ応えたっぷりでしたよ。

こうして木曽駒ケ岳の楽しい一日が終わりました。励まして見守って助けてくださった先輩方には本当に感謝しています。

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