2019年6月14日(金)
最近すっかり体力が落ちてしまった私。これではとても夏山なんて行けない、とトレーニングのために愛鷹山塊の越前岳へ出かけてきました。
当日の朝になって突然思い立ったため、一番短いルート(十里木高原~越前岳ピストン)で。朝食の残りの炊き込みご飯でおにぎりを作り、パパっと身支度をして家を出ました。
十里木高原駐車場(38台収容)には綺麗な水洗トイレがあります。トイレの前には、汚れた靴を洗うための洗い場も設置してあります。
ホトトギスの声が聞こえていました。
まずは展望台へと続く長い階段を登って行きます。長いですが、振り返れば富士山だし、横は広い草原なので、のびやかな気分で気持ちよく歩けます。
登って行くにつれ、ウグイスの声が賑やかになってきました。
しばらく登って行くと、足もとにピンク色の花びらが落ちていました。ふと見上げると、なんとサンショウバラが!! ここにサンショウバラが咲くなんて知らなかったし、今年はもうサンショウバラを見ることはないだろうと諦めていたのですごく嬉しかったです。
しばらく登ると十里木展望台。振り返ると富士山がきれーいに見えました。
あちこちにサンショウバラの木がありました。もうほとんどの花が終わっていましたが、まだ蕾もありました。サンショウバラって一度に咲くわけじゃなくて、順番に長い期間にわたって咲くんですね。
馬の背見晴台に到着です。ここで富士山を真正面に眺めながらゆっくりすると、気持ちいいんですよね~。
富士山には雲がかかってしまいました。
馬の背見晴台から少し進んだところから横へ入ろうと思っていたのですが、お花にばかり気をとられているうちに通り過ぎてしまったので、久しぶりに地図に載っている道を登ることにしました。
土の中から泡がぶくぶく。木の枝でつついてみると、ねばねばしていました。何でしょう。
何かのお花の蕾。緑色の実は、秋が来ると赤くなるのかな。先手を打って写真を撮っておきましょう。
目の前にコルリが飛び出してきました。私がカメラを取り出してもそんなに慌てふためいて逃げるわけでもなく、そこいらをピョンピョン跳ねて動き回ります。シャッターを押すと目が合ってしまった。
青いオスばかりに気をとられていたら、すぐ横から茶色っぽいメスが目の前を横切っていきました。
ところで、サンショウバラを見つけたあたりから写真を撮るのに立ち止まってばかりで既にトレーニングらしさを失っていたのですが、コルリの観察をしたところで、ついにトレーニングは中止。いつものように自然観察ハイキングをすることにしました。
平坦地に到着。少し広くなっていて、樹林が途切れて視界がひらけます。
お腹がすいたので、おにぎりをひとつ、もぐもぐ。
登山道の土が流れ出て木の根っこが剥き出しになり、段差も大きくなっています。
エゾハルゼミの声が賑やかになってきました。何度も立ち止まっては目を凝らすのですが、やっぱり姿を見つけることができませんでした。
(蜘蛛が大嫌いな私がこんな写真を撮っているのが自分でも不思議ですが)山でよく見かけるこの蜘蛛、よく見ると変てこです。
普通、蜘蛛って胴体が二つの部分に分かれていませんか? これ、どうみても一つしかないように見えるんですが・・ それとも、さらにじーっとよく観察すると二つあるのかしら。うーん、見てると何だかぞわぞわします。
【後に、この虫は蜘蛛ではなくザトウムシだと分かりました】
うわぁ、絵にかいたような富士山。
これ、最初はセミの抜け殻だと思ったのですが、今こうしてみると、もしかしてこのセミ、脱皮できていないのでは?
越前岳到着です。ベンチでおにぎりを食べました。
さて下山開始。今度は地図に載っていない道を下ります。
シダの葉っぱの裏にセミの抜け殻。
木の幹についたモフモフの苔のなかに、ちっちゃいキノコが生えていました。
この道は、段差もほとんどなく、よく整備されて歩きやすい道ですが、標識はありません。
冬場、木々の葉っぱがないときには、真正面に富士山が見えたのですが、今は葉っぱが茂ってきて雰囲気のいい森になっています。
この辺りのフタリシズカは元気に花をつけていました。
地図に載っている道と合流するすぐ手前で、枯れ沢を渡ります。
私が下って行くと、前方に小さい動物がこの枯れ沢を渡るのが見えました。リスのようにフワフワした灰色がかった尻尾。リスだったのかな。
枯れ沢を渡った向こうは斜面になっていますが、そこを登っていく姿は見なかったので、きっと岩の陰に身を潜めているはず。そう思って、もう一度リス(?)が姿を現してくれるのを期待しつつしばらく待ってみましたが、野生動物は私なんかよりずっと我慢強いらしい。結局私の方が根をあげて諦めて先へ進みました。
登りでは目につかなかったサンショウバラの木を何本も見つけました。
あ~富士山に雲がかかってしまった・・
これはキミの古いお洋服かな?
草むらを歩くと、小さいバッタやら何やらがぴょんぴょん跳ねます。スズ(ヤチスズ?)のジーという声も聞こえました。私はこの声が好き。何だか落ち着くんです。
駐車場に戻ってくると、また富士山が綺麗に見えていました。帰りは、ヘルシーパーク裾野に立ち寄って汗を流しました。どうも私はここのお湯が好きみたい。吸い寄せられるようにここに来てしまいます。
お風呂上りに眺める富士山。こうしてまた、贅沢な一日を過ごすことができました。