乗鞍岳 ~雷鳥、雷鳥、雷鳥~ 2019年7月7日

山へ行こう

2019年7月7日

昨年の7月1日、一面に広がるお花畑を見に乗鞍岳へ来ました(2018年7月1日の様子はこちら)。その時、乗鞍畳平バスターミナルの売店の方が「大黒岳のほうに行くと、ヒナを連れた雷鳥が見られるよ」と教えてくださったのですが、時間がなくて見に行くことができませんでした。そこで、今年こそはと乗鞍岳へ出かけてきました。(→「大黒岳」だと思っていたんですが、帰宅してから昨年の記録を見返してみると大黒岳ではなく「魔王岳・前岳」でした。あらら。)

ここのところずーっと雨か曇りばかり。この日の乗鞍岳も「曇り」、見晴らしは「悪い」との予報は出ていましたが、雷鳥を見るのが目的ならばむしろ曇っているくらいのほうがいいかもしれない、と張り切って家を出ました。

マイカー規制があるので、車は乗鞍観光センターにとめて、そこからシャトルバスに乗ります。シャトルバスは往復2500円也。

畳平は深い霧におおわれていました。この日は自転車のイベントがあったらしく、畳平の駐車場は自転車に乗る人たちでいっぱいでした。

本当に景色が何も見えません。バスターミナルのすぐ横の鶴ヶ池もただただ真っ白。風は冷たく、手先が冷えました。霧に雨が混じっていて、少し歩くと服が濡れてきたので、合羽上下を着こみました。

今年は去年に比べるとお花が遅く(去年が特に早かったのかもしれませんが)コマクサはまだほとんどが硬い蕾。あともう少しで咲いてくれそうなのがいくつかある程度でした。

とにかくどこを見ても白いので、富士見岳へ行くのはよして、その横の平坦な巻道を行きました。すると、左のハイマツの上に雷鳥が一羽。雷鳥だ!雷鳥だ! 今日私はこのために来たのです! 早くも目的達成。 (霧のため写真に撮ると真っ白で何も見えませんでした)

あちこちから、グェーという雷鳥の鳴き声が聞こえています。晴れているときにはまったく気づかなかったけれど、かなりの数の雷鳥が生息しているんですね~。

肩の小屋に到着。ハクサンイチゲやキバナシャクナゲがたくさん咲いています。

これでは景色はまったく期待できなかったので、このまま進むか否か迷いましたが、せっかくなので剣ヶ峰へ向かいました。

雨に濡れたお花も綺麗です。

肩の小屋からは、小石でザラザラした道をのぼっていきます。この途中でも雷鳥のつがいを見かけました。いっぱいいるんですね~、雷鳥。

それから、こんな岩のゴロゴロした道をつづら折りにのぼっていきます。

山肌にはまだ雪が結構残っていましたが、登山道には道の端に多少雪が残る程度でした。

蚕玉岳(こだまだけ)を越えて、もうひと登りして頂上小屋まで来ました。

頂上、乗鞍本宮です。ここで「登山守」を買いました。登山のお守り、初めて見ました。

頂上で記念撮影。近くにいた方が撮ってくださいました。なぜ仁王立ち?

来た道を下って、肩の小屋まで戻ってきました。小屋の隣の東京大学乗鞍観測所の赤い屋根も、この日はまったく見えず。赤い屋根、とっても可愛いのに残念。(この道を少し行ったところにトイレがあります)

いつしか霧雨はやみ、霧だけになっていました。

歩いていく先に、突然雷鳥のつがいがバタバタと羽ばたきながらハイマツの繁みから飛び出してきました。喧嘩でもしていたのでしょうか。2羽の雷鳥はまたすぐに繁みに隠れてしまいましたが、お陰でそこに雷鳥がいることが分かったので、そろりそろりと近づいていくと・・・

ほら~、いましたよ!

雷鳥(オスとメス)
雷鳥のオスが何度もお辞儀しているみたい

こちらの様子を気にしてはいるものの逃げるわけではなかったので、随分長く観察させてもらいました。できればずーっと見ていたかったです。

この後、大黒岳にも行ってみました(大黒岳の様子はこちら)。ここではヒナを連れた雷鳥にも会うことができました😊 残念ながら写真には撮れなかったんですけれどね。よちよち歩きのヒナ、6羽くらいいました。ふわふわの羽が可愛かったです。

バスターミナルへ戻るとちょうどバスが出るところでした。

標高をさげるにつれ、霧はどんどん晴れていき、観光センターに着いたときには時折晴れ間も見えたほど。

そんなわけでこの日は霧で景色のない乗鞍岳でしたが、初めて雷鳥を見ることができて(しかも何度も)大満足の一日となりました。私の記憶違いで「魔王岳」へ行くべきところを「大黒岳」へ向かってしまいましたが、結果的にはそこでも雷鳥を見ることができましたから良しとしましょう。うーん、でも来年こそは「魔王岳」へ行くことにします。魔王岳です、魔王岳

この翌日も休みをとっていたのですが、お天気が良くない予報が出ていたので、日帰りにしようかどうしようかと迷っていました。乗鞍岳からおりてくると何だかもう少し自然のなかに身を置いていたくなったので、やっぱり一泊することにしました。そこで、以前にグループで上高地に来たときにリーダーが手配してくれたゲストハウス「ともしび」に電話をすると予約が取れたので、一晩お世話になりました。 素朴でリーズナブルなお宿です。 旅館ではないので、それを求める人には合わないと思いますが、山などの拠点にするのにほんとにお勧めです。

タイトルとURLをコピーしました