「緑の魔酒」アブサン

アメリカ暮らし

ボストンでの学生生活は毎日が目まぐるしいほどの忙しさでしたが、それでも学期の終わり、試験やレポート提出が終わったあとは、時々友達と集まってパーティをしたりもしました。アブサンを飲んだのもそんな友達とのパーティででした。

<アブサンとは?>

「アブサン」。この言葉をお聞き及びの方も多いかと思いますが、私はこれをボストンで初めて知りました。アブサンとはヨーロッパ各地で作られる薬草系リキュール。薄い緑色をしています。全般的にアルコール度数が高く、私が飲んだのも70%のものでした。

アブサンを飲む男/ヴィクトル・オリバ

 

アブサンは多くの芸術家たちにも愛されたお酒でしたが、原料のひとつであるニガヨモギに含まれるツヨンという成分が幻覚を引き起こすとされ、アメリカを含むいくつかの国で醸造や販売を禁止されていた時期もありました。

 

まずは「アブサン・ドリップ」

アブサンには様々な薬草が溶け込んでいるので独特の風味があります。それを楽しむための伝統的な飲み方に「アブサン・ドリップ」というカクテルがあります。アブサンを持参したイスラエル人の友人が、「家ではいつもこうして飲むんだ~」と作ってくれたのがこれ。アブサンを注いだグラスの上に角砂糖を置いたスプーンを置き、砂糖の上に水を少しずつ垂らすというもの。水と混じるとアブサンが少し白濁するのが素敵。

で、飲んでみたんですが、正直あまり味を覚えていません💦 本当だったらアブサンの風味を楽しめたはずなのに・・・ わいわいと賑やかなパーティなんかだと、そういう余裕がなくなっちゃうのかな。

ストレートで飲むと、直後は息もできないし声も出ない

で、パーティなので、アブサンもゲーム形式で飲みました。くじ引きをして負けたらアブサン。私も何度か負けたので、負けるたびにショットグラスくらいの小さいグラスにほんの少しだけ入れたアブサンをぐいっと飲みました。

ストレートで飲むアブサンは、衝撃的でしたよ。うまく言葉にできないんですが、直後は息もできないし声も出ません。それでもただアルコールを飲んでいるという感がなかったのは、やはりアブサン独特の香りのおかげでしょうか。ぐいと飲むと、すぐに隣で待機している友人から水の入ったグラスを受け取ってたっぷりと水を飲みます。そのおかげか、胃を痛めることもなかったし悪酔いも一切しませんでした。

そんなわけで正直味や風味はあまり覚えていないのですが、衝撃だけははっきりと覚えています。学生ならではのハジけた経験でした。

 

 

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